【考察題材】
アイドルグループの総選挙が、わかりやすい。
例えば、あるアイドルを応援しているファンがおり、そのファンは選挙活動をするアイドルを応援していた。
しかし、残念ながら結果は振るわなかった。
この後が考察題材なのだが、アイドルはそれを残念がる素振りをあまり見せず、ファンはその態度に対して苦言を呈するという構図だ。
考察を始める前の筆者は、これを見た時感じたことは、
アイドルの態度について何か思うところがあるのは理解できるが、それを苦言という形で行動を取ってしまう事には疑問があるし、
そもそも、応援という物は個人が勝手に行う物であり、結果を残念がる事はあっても、アイドルがどう感じるかまでは気にする必要が無いだろうと感じたのだ。
なので、なぜファンはこのような思考になってしまうののか興味があり、
考察しようと思った。
【応援の定義と、目的と手段】
応援とは、
・グッズを買う
・ライブへ行く
・近しい間柄であれば、相談に乗ったり、何かを手伝ったりする
など、「お金」「時間」「労力」と言ったリソースを、その人間に費やす事だと定義する。
そして、人は殆どの場合、何かしらの「目的」があって行動をする物である。
そして「応援する事そのもの」は「目的」に見えて、実は「手段」である事が多い。
では、ファン側の最終的な「目的」は何であり、それを実行する為の手段が応援であるならば、ファンの目的は何なのであろうか？
【応援と見返り】
目的は何なのかと書いたが、そんな物は個々が感じるメリットを享受したい以外には無い。
暇だから応援するといった理由でさえ、「暇つぶしになるから」というメリットが存在するのだ。
そのメリットの事を、「見返り」などと呼んだりする。
【見返りの種類】
例えば、アイドルを応援する理由として考えられそうな事を列挙していくと
・アイドルの活動を見聞きする事で、幸せな気持ちになる
→その為には、アイドル活動を続けてもらわなければならない
・アイドルとのコミュニケーションを取る事で、幸せな気持ちになる（握手会やオフ会等が該当しそう）
→その為には、アイドル活動を続けてもらわなければならない
→その為には、個人を認識してもらわなければならない
・アイドルが幸せになってくれれば、自分の幸せである（アイドルの夢の応援等が該当しそう）
→その為には、アイドルにとっての幸せは何なのかを、理解する必要がある
・応援している自己に酔いしれたい（俺TUEEE的な物に似ている）
→この場合は、自己の欲求を満たせる条件さえ揃っていれば、対象は誰でも良い
・共感が持てる人間と一緒にいる事による、心地よさを得る事（友人と一緒にいるなどの感覚）
→アイドルと同じ感性を持っているという自己認識が必要
・そのアイドルを束縛、独占、占有したい（所有欲求）
→実際にこれをやろうとすると、大抵の場合は犯罪になってしまうわけだが、恐らく、そのような気持ちを抱いているファンは一定数居るのではないかと推測する。
他にも色々あるだろうが、筆者や他人を見たうえでの推測を列挙してみた。
【筆者結論】
項目をまとめていて思ったが、この見返りの内容が個々が欲している物を満たせていない場合に、不満が出てくるのかもしれないという気がしてきた。
掲題のファンの不満は、共感していたと思っていた相手が、ある部分（選挙の結果）に対しての考えで共感が持てなかった為、何か裏切られたという気分を感じてしまったのかもしれない。
