この本を読んだ。 例えば、会社の同期で上司に妙に気に入られたり、やけに評価が高かったりして、 自分でも、そのうち実力で追いつき追い抜いてやる、と思っている方がいたら、 この本を読んで、物の考えの足しにしてほしい。
実力を高めるというアプローチだけでは、もしかしたら効率が悪いかもしれない。
○どんな本か
人間の脳は、様々な勘違いを無意識のうちに引き起こす。
いわゆる、錯覚という物だ。
厄介なことに、この錯覚は、ただの勘違いでは終わらず、 様々な利害をもたらす物事に関しても、働いてしまう。
その錯覚が、ある人間にとって有利に働く錯覚である場合、 それは、スキルや実力にも勝る「資産」として活用できるという。
この本は、その錯覚が引き起こされる説明と、 錯覚により引き起こされた資産の重要性、 この錯覚に溢れた世の中を生きるための、物の考え方などが示されている。
○なぜこの本を読んだか
肩書き、ポジション、虚勢、ラベルなど、キーワード単体では、昔から現在に至るまで、そこそこ経験談として自分なりに考察が進んでいた。
例えば、昔は肩書き等は役に立たず、実際の技術力が備わっていれば良いと考えていたが、
実際の現場では、肩書きを持つ人間と同じ土俵で話をするには、そもそも自分も肩書きを持たないと、相手にしてくれない人間もいるため、
肩書きの重要性に気づいたことや、
実力があるからポジションにつくのももちろんだが、自分の人生を振り返った時、与えられたポジション(チャンス)を物にしようと努力して、 結果的に実力がついた逆パターンが多かったなど。
この本は、その個別に別れたピースがひとつに繋がるような考え方が記載されていた。
○どんな人が読むといいか
抽象的で申し訳ないのだが、有名になりたい、成功したいと言った欲求を持っているのであれば、読んでおいて損はないと思う。
○感想
感想というより、筆者用の備忘録の羅列。
ハロー効果は侮ってはいけない。なので、第一印象は大事。
・身だしなみ
・肩書き
・話し方、態度チャンスが巡るまで、小出しで投資し続ける。チャンスがきたら、全ツッパする。
プロジェクトが運ゲーたる所以はこのせい。錯覚資産を増やすための考え方としては
ハロー効果+自分を思い出してもらいやすくする+思い出してもらう人数を増やす。
人脈とは、知り合いになっただけではダメで、ある分野において、自分の事・名前をすぐに思い出してもらえないと、効果が薄い。